オナ禁薬剤師です。
今回は花粉症について病院に行かなくても良いのかどうか、またその場合はどういった市販薬を使えば良いのかを紹介していきます。
病院を受診した方が良い場合
- (くしゃみや鼻水、鼻づまり以外にも)喘息のような咳、蕁麻疹といった症状が出ている-①
- 毎年花粉症で症状がひどい場合-②
- 市販薬を1週間ほど使ってみても症状が改善しなかった場合-③
- 鼻づまりに頭痛、歯の痛み、味覚や嗅覚の異常がある場合-④
大まかに挙げるとこういった方は病院の受診を勧めています。
まずは①についてですが、花粉症の症状以外にもアレルギー症状や喘息のような症状が出ている場合、市販薬では対処できない為病院で医師に診てもらう必要があります。
②についてですが、市販薬で対処可能な花粉症は症状が軽いものであったり、毎年同じ症状で市販でも買える成分を処方されており、それで症状がコントロールできている場合です。症状がひどい場合は病院で診てもらうことを勧めています。
③については本当に花粉症かどうか、市販薬では対処できない重症のものといった可能性もあるため一度病院を受診するように勧めています。
最後の④についてですが、こういった症状の場合は花粉症ではなく蓄膿症(慢性副鼻腔炎)といったほかの原因も考えられるため、一度病院で診てもらったほうがよろしいと思います。
市販薬で対処する場合
花粉症に対して用いることのできる市販薬は色々あり、医療の成分と同じものも市販で買える場合が多いです。市販薬にも成分や剤型が複数あり、使用する方の症状や日常生活の背景、使用者の好みに応じて選択する必要があります。
鼻水・くしゃみが出る場合
内服薬(飲み薬)
・アレグラFX・アレルビ(フェキソフェナジン) 1日2回服用 自動車の運転をしてもOK 両方とも同じ成分・量で効き目は同じだが広告費が少ない分アレルビの方が割安
クラリチンEX(ロラタジン) 1日1回服用 自動車の運転OK
・アレジオン20(エピナスチン) 1日1回服用 市販薬は自動車の運転禁止
・エバステル(エバスチン) 1日1回服用 市販薬は自動車の運転禁止
・タリオンAR(ベポタスチン) 1日2回服用 薬剤師のいる店舗でしか購入できない 市販薬は自動車の運転禁止
![](https://onakinpharmacist.com/wp-content/uploads/2023/04/スクリーンショット-733-1.png)
点鼻液
・フルナーゼ 1日2回点鼻 薬剤師のいる店舗でしか購入できない 1年間のうち3か月まで使用可能
![](https://onakinpharmacist.com/wp-content/uploads/2023/04/スクリーンショット-735.png)
・ナザールαAR 1日2回点鼻 ネットでも購入可能 1年間のうち3か月まで使用可能
鼻づまりの場合
飲み薬
・新コンタック600プラス 1日2回服用 鼻づまりだけではなく鼻水やくしゃみなどにも使用可能 眠くなる成分が入っており、自動車の運転は禁止 服用は5~6日まで
点鼻液
・フルナーゼ (上記の為略) 鼻づまりに対しても使用可能 効果発現まで1~2日が目安
結局どれがおすすめなの?
今あげたもの以外にも様々な商品が世の中には市販されています。その中でも花粉症の症状である鼻水・鼻づまり・くしゃみのどれに対しても使用可能であり、花粉症治療のガイドラインで第一選択薬になっているステロイドの点鼻液(フルナーゼ、ナザールαAR等)が個人的にはオススメです。ステロイドの点鼻液は抗ヒスタミン薬の内服よりも効果が高いといった報告も挙がっています。短期的な症状ならともかく、花粉の時期は慢性的に症状が出ている方に対しては飲み薬よりも点鼻液を勧めています。
勿論人によっては飲み薬がいいという人もいるかと思いますので飲み薬に関してもオススメを挙げていきます。
・日頃から自動車を運転する、眠くなるのは嫌、学生などの勉強が必要な環境→アレグラFX/アレルビ・クラリチンEX等
・1日1回の服用が良い→クラリチンEX・アレジオン20・エバステルAL等
といった形だと思います。ここで挙げている飲み薬は抗ヒスタミン薬という分類がされているものですが、効果に関してはどれかが抜きんでているといったことは報告されていない為、1日1回で眠くなりにくいクラリチンEX、1日2回で眠くなりにくいアレグラFX/アレルビが無難な選択肢かと思われます。
今まで病院で飲んでいてそれで症状が落ちついている方はそれと同じものでよろしいかと思います、無理に変える必要はありません。
それぞれの薬にはここで紹介したこと以外にも注意が必要だったり服用できない方もいらっしゃいますのでご購入前には必ず確認してからご使用ください、また店舗で薬剤師・登録販売者の方に相談してみるのも一つの手です。
少しでも花粉症の方の助けになれば幸いです、それでは!
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